LPのCVR改善施策10選、業界別平均や成功事例を紹介

LP(ランディングページ)を運用しているものの、思うようにコンバージョンが獲得できず、「広告費をかけているのに成果が出ない」「他社と比べて自社のCVRは高いのか低いのか分からない」といった課題を抱えている企業は少なくありません。
今回は、LPのCVR改善が重要な理由や、業界別の平均値、CVRが低い主な原因と改善施策などについて紹介します。

LPにおいてCVR改善が重要である理由

CVR(Conversion Rate:コンバージョン率)とは、LPに訪れたユーザーのうち、問い合わせや資料請求、商品購入などの目標行動(CV)を完了したユーザーの割合を示す指標です。
計算式は下記の通りです。

CVR(%) = コンバージョン数 ÷ LP訪問者数 × 100

LP訪問者が1,000人でコンバージョン数が20件の場合、CVRは2%となります。

LPのCVRを改善することがビジネスに与える影響

CVRの改善は、ビジネスに以下のような大きなインパクトをもたらします。

1. 広告費用対効果の最大化

同じ広告予算でも、CVRが1%から2%に改善すれば、獲得できる顧客数は2倍になります。新規顧客獲得にかかるコスト(CPA)を大幅に削減できるため、マーケティング予算を抑えることが可能です。

2. 売上の直接的な向上

CVRが向上すれば、同じ訪問者数でもコンバージョン数が増加し、売上が直接的に伸びます。特にBtoBビジネスでは、リード獲得数の増加が商談機会の拡大につながり、受注数の向上にも寄与します。

3. 事業成長の加速

効率的な顧客獲得は、競合他社との差別化要因となり、市場におけるシェアの拡大を早めます。また、獲得した顧客からのフィードバックを活かしてさらなる改善を重ねることで、持続的な成長サイクルを構築できます。

実際に、PLAINERを活用してサービス内容を能動的に理解できる環境を整備した結果、CVRが120%向上し、商談化率も250%アップという成果を出している企業事例もあります。

参照事例:CVR1.2倍に加え、商談化率2.5倍・顧客単価アップも実現。「PLAINERのデモコンテンツなら、サービスの理解促進を自動化し、優れた顧客体験を提供できる」

一般的なLPのCVRの平均値

業界別や流入元別のLPのCVRの平均値を紹介します。

全体的な傾向

一般的に、LPのCVRの平均値は2〜3%とされています。ただし、この数値はあくまで目安であり、業界特性や商材の性質、コンバージョンの定義(資料請求、問い合わせ、購入など)によって大きく変動します。

業界別のLP平均CVR

業界によってCVRは大きく異なります。以下は、リスティング広告経由での主要業界のCVR平均値です。

緊急性が高い業界や、コンバージョンのハードルが低い業界ではCVRが高くなる傾向があります。一方、高額商品や検討期間が長い商材を扱う業界では、CVRは低めになります。

データ参照元:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry|WordStream

流入元別のLP平均CVR

流入経路によってもCVRは変動します。

1.. リスティング広告(検索連動型広告):4.32%

検索意図に応じた広告表示により、比較的質の高いユーザーを集客できます。キーワードの選定によってCVRは大きく変動します。

2. ディスプレイ広告:1.04%

潜在層へのアプローチが中心となるため、CVRは低めになります。ただし、認知拡大には効果的です。

1,2のデータ参照元:Google Ads Benchmarks for YOUR Industry

3. SNS広告(Facebook、Instagram等):約1〜2%

ターゲティング精度が高いため、適切な設定を行えば一定のCVRを確保できます。
※数値は一般的な数値を記載

4. YouTube動画広告:2.06%

視覚的な訴求により印象に残りやすく、他のディスプレイ広告よりも高めのCVRを期待できます。BtoBサービスの場合、一般的にBtoCよりもCVRが高くなる傾向があり、資料請求やお問い合わせの場合は1.5〜2%、お役立ち資料ダウンロードの場合は3%程度が目標値とされています。

4のデータ参照元:Google Mobile Benchmarks – by Ad Type! [DATA]

LPのCVRが低い主な9つの原因

LPのCVRが業界平均を下回っている場合、主に下記のような原因が考えられます。

1. 広告とLPの訴求内容が一致していない

広告で訴求した内容とLPのメッセージが異なると、ユーザーは「思っていたのと違う」と感じて即座に離脱します。例えば、広告で「初回限定50%オフ」と訴求しているのに、LPのファーストビューでその情報が目立たない場合、ユーザーの期待を裏切ることになります。

2. LPに送客したターゲットと商品のターゲットがずれている

広告のターゲティング設定が不適切で、商品やサービスのターゲット層とは異なるユーザーを集客してしまっているケースです。40代女性向けのサプリメントのLPに20代男性が多く流入しているような状況では、どれだけLPの質を高めてもCVRは改善しません。

3. ファーストビューの内容がすぐに理解できない

LPを訪れたユーザーの60~70%は、ファーストビュー(最初に表示される画面)で離脱すると言われています。すぐにサービスの価値を理解できないデザインや、キャッチコピーが分かりにくい場合、ユーザーは続きを読む前にページを閉じてしまいます。

4. LPのコンテンツが不足している

商品やサービスの魅力を伝えるための情報が不足していると、ユーザーの不安や疑問が解消されず、コンバージョンに至りません。特にBtoB商材や高額商品では、導入事例、機能詳細、料金体系、導入フローなど、意思決定に必要な情報を網羅的に提供する必要があります。

5. 信頼性・権威性がない

初めて訪れたサイトで商品を購入したり、個人情報を入力したりすることに、ユーザーは不安を感じます。導入実績、お客様の声、受賞歴、メディア掲載実績、専門家の監修情報などの信頼性を示す要素がないと、コンバージョンのハードルが高くなります。

6. コンバージョンへの導線設計が弱い

CTA(Call To Action:行動喚起ボタン)の配置が不適切だったり、ボタンのデザインが目立たなかったりすると、ユーザーがコンバージョンへの動線を見失います。また、CTAのテキストが魅力的でない(例:「送信する」だけのボタン)場合も、クリック率が低下します。

7. EFOが実施されていない

EFO(Entry Form Optimization:入力フォーム最適化)が不十分な場合、フォームの入力途中で離脱するユーザーが増加します。入力項目が多すぎる、エラーメッセージが不親切、スマホでの入力がしづらいなどの問題があると、コンバージョン直前でユーザーを逃してしまいます。

8. ページの表示速度が遅い

ページの読み込みに3秒以上かかると、ユーザーの約半数は離脱すると言われています。画像の最適化がされていない、不要なスクリプトが多い、サーバーのレスポンスが遅いなどの原因で表示速度が遅いと、CVRに大きな悪影響を及ぼします。

9. モバイル最適化されていない

現在、多くのユーザーがスマートフォンからWebサイトを閲覧しています。モバイル対応が不十分だと、文字が小さくて読みにくい、ボタンが押しにくい、画像が見切れるなどの問題が発生し、ユーザー体験が著しく低下します。

LPのCVRを改善する具体的施策10選

LPのCVRを効果的に改善するための具体的な施策を10個紹介します。

1. 流入元の出し先や訴求を変更する

広告の配信先やターゲティング設定を見直すことで、質の高いユーザーを集客できます。

具体的なアクション例

・広告のターゲティング設定を見直し、商品・サービスのペルソナに合致するユーザーに絞り込む

・検索キーワードを分析し、コンバージョンに至りやすいキーワードに予算を集中させる

・配信時間帯や曜日を調整し、ターゲット層がアクティブな時間に広告を表示する

・広告クリエイティブとLPのメッセージを完全に一致させる

2. メインコピーを改善する

ファーストビューのキャッチコピーは、ユーザーがページを読み進めるかどうかを決定する最重要要素です。

具体的なアクション例

・ユーザーが得られるメリットを具体的な数字で示す(例:「業務時間を50%削減」)

・ターゲットを明確にする(例:「中小企業の人事担当者様へ」)

・緊急性を演出する(例:「期間限定」「先着100名様」)

・疑問形や問いかけを活用して共感を得る(例:「〇〇でお困りではありませんか?」)

・A/Bテストを実施して最も効果的なコピーを特定する

3. ユーザーのニーズに合わせたコンテンツを用意する

ユーザーが求める情報を適切に提供することで、不安や疑問を解消し、コンバージョンへと導きます。

具体的なアクション例

・ペルソナごとに異なる訴求ポイントを用意する

・よくある質問(FAQ)セクションを充実させる

・導入事例や成功事例を具体的な数字とともに掲載する

・料金体系を明確に示す(不明瞭な料金設定は不信感につながる)

・サービスの利用イメージが湧く具体的な活用シーンを紹介する

特に無形商材(SaaSなど)の場合、PLAINERのようなデモコンテンツを活用することで、サービスの価値を体感的に理解してもらうことができます。

4. ユーザーのニーズに合わせて構成を変更する

LPの情報構成を最適化することで、ユーザーを自然にコンバージョンへと誘導できます。

具体的なアクション例

・「問題提起→解決策→証拠→行動喚起」の流れを意識した構成にする

・ファーストビューで完結型の情報提供を行い、詳細は下部に配置する

・ユーザーの関心度に応じた複数のCTAを設置する(軽いCTA:資料ダウンロード、重いCTA:デモ申込など)

・スクロール率やヒートマップを分析し、読まれていないセクションを改善または削除する

5. 口コミや監修者情報などを追加する

第三者からの評価や専門家の意見は、信頼性を大きく高めます。

具体的なアクション例

・実際の利用者の声を写真付きで掲載する(可能であれば企業名や役職も記載)

・具体的な数値を含む成功事例を紹介する(例:「導入後3ヶ月でCVRが120%向上」)

・業界の専門家や有名人による推薦文を掲載する

・メディア掲載実績、受賞歴、認証マークなどを表示する

・導入企業のロゴを一覧で表示する(特にBtoBでは効果的)

6. CTAを改善する

行動喚起ボタンの最適化は、CVR向上に直結する重要な施策です。

具体的なアクション例

・ボタンの色を目立つ色に変更し、周囲とのコントラストを確保する

・ボタンのテキストを具体的なベネフィットを示す文言に変更する(例:「無料で資料をダウンロードする」)

・ボタンのサイズを十分に大きくし、タップしやすくする

・ページ内の複数箇所にCTAを配置する(ファーストビュー、中盤、最下部)

・CTAの近くに安心材料を配置する(例:「個人情報は厳重に管理します」)

7. EFO(入力フォーム最適化)を実施する

入力フォームの改善により、フォーム離脱率を大幅に削減できます。

具体的なアクション例

・入力項目を必要最小限に絞る(まずは名前、メールアドレス、電話番号など基本情報のみ)

・任意項目と必須項目を明確に区別する

・リアルタイムでエラーを表示し、修正箇所を分かりやすく示す

・入力例を具体的に示す(例:「例:03-1234-5678」)

・入力補助機能を実装する(郵便番号から住所自動入力など)

・プライバシーポリシーへのリンクを明示し、安心感を提供する

・入力完了までの進捗を表示する(「ステップ1/3」など)

8. LPのモバイル対応を行う

スマートフォンユーザーに最適化されたデザインは、もはや必須要件です。

具体的なアクション例

・レスポンシブデザインを採用し、すべてのデバイスで適切に表示されるようにする

・タップ領域を十分に確保する(ボタンやリンクは44×44ピクセル以上が推奨)

・フォントサイズを16px以上に設定し、読みやすくする

・画像の最適化を行い、モバイルでの読み込み速度を改善する

・スマホの縦画面での閲覧を前提としたレイアウトにする

9. LPの表示速度を改善する

ページ速度の向上は、ユーザー体験の改善とCVR向上に直結します。

具体的なアクション例

・画像を圧縮して使用する

・不要なJavaScriptやCSSを削除・最小化する

・ブラウザキャッシュを活用する

・CDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を利用する

・PageSpeed InsightsやGTmetrixなどのツールで定期的に速度を測定・改善する

目標は、モバイルでの読み込み時間を3秒以内に収めることです。

10. (無形商材の場合)デモコンテンツの活用

SaaSなどの無形商材では、サービスの価値を言葉や静止画だけで伝えることが困難です。実際に触れられるデモコンテンツを提供することで、理解度と納得感が飛躍的に向上します。

具体的なアクション例

・インタラクティブなデモ環境を用意し、実際の操作感を体験してもらう

・PLAINERのようなノーコードツールを活用し、制作・更新のハードルを下げる

・デモコンテンツをLP上に埋め込み、別ページへの遷移なしで体験できるようにする

・デモ体験後に適切なタイミングでCTAを表示する

株式会社SmartHRでは、PLAINERで作成したデモをLPに埋め込み、そのデモを操作してもらったユーザーは、CVRが2~3倍に増加し、受注リードタイムも短縮されました。無形商材の場合、デモコンテンツの有無がCVRに大きく影響することが実証されています。

参照事例:デモ閲覧ユーザーのCVRは通常の約3倍、受注までのリードタイムも短縮! ビジネスサイド全体の成果に繋がったSmartHRの"オンラインデモページ"とは?

PLAINERを活用して、無形商材のサービスのランディングページ改善を行いませんか?

今回は、LPのCVR改善が重要な理由である理由や、業界別の平均値、CVRが低い主な原因と改善施策などについてを紹介しました。LPのCVR改善は、一度の施策で完了するものではなく、継続的な分析と改善のサイクルが重要です。まずは自社のLPの現状を正確に把握し、業界平均と比較して課題を特定しましょう。その上で、本記事で紹介した9つの原因のうち該当するものを洗い出し、優先順位の高い施策から着手することをおすすめします。

特に無形商材を扱う企業では、デモコンテンツの活用が大きな差別化要因となります。PLAINERのようなツールを活用すれば、開発リソースがなくても魅力的なデモ体験を提供でき、LPにおけるCVRの改善が期待できます。

PLAINERは、誰でもノーコードでソフトウェアを複製・カスタマイズしたデモコンテンツを制作し、顧客への提供とアクセス解析を可能にするサービスです。サービス開始からfreee、Chatwork、ヌーラボなどの上場企業を含め、先進的なプロダクトを持つSaaS企業を中心に導入され、作成されたデモは10万人以上のユーザーに閲覧されています。プロダクトの画面をキャプチャするだけで誰でも簡単に製品デモを制作できるので、これまで製品デモの制作や管理にかかっていた工数を大幅に削減できます。

LPのCV獲得に課題を抱えている、SaaS・ソフトウェアの事業者の皆様は、ぜひサービス紹介資料をダウンロードいただくかお問い合わせください。
実際にPLAINERをLPのCVR向上に活用している顧客事例についてもご紹介いたします。